当研究室の中田助教授とイギリスの研究チームは、蚊が暗闇でも障害物を避けて飛行できる理由を探るため、数値計算を用いて蚊の羽ばたきによって生じる気流を再現しました.その結果、蚊の触覚の感度であれば、体長の10倍近い距離である約30?40㎜離れた場所の気流の変動を感知し、障害物を検知できる可能性があることが分かりました。この知見をもとに、国際研究チームが、ドローンを使ってプロペラが起こす気流の変動検知の機能を評価したところ、蚊と同様に壁や床が検知できることが実証されました。(Aerodynamic imaging by mosquitoes inspires a surface detector for autonomous flying vehicles, Toshiyuki Nakata, Nathan Phillips, Patricio Simoes, Ian J Russell, Jorn A Cheney, Simon M Walker, Richard J Bomphrey, Science, 2020; 368, 6491, 634-637.DOI:https://science.sciencemag.org/content/368/6491/634