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研究紹介

振動型熱輸送管を用いた高効率エネルギー輸送技術の開発

電子機器は小型化・高性能化から発熱密度を増し、小型で高効率な熱輸送(冷却)デバイスの開発が求められています。Kurzweg and Zhao(1984) は円管内に満たされた流体を軸方向に往復させる「振動流」の印加によって大きな熱輸送を実現できる熱輸送管、通称ドリームパイプを提案しています[1]。
  本研究室ではこのドリームパイプを更に応用した振動型熱輸送管の開発を行っています。具体的にはキリンの気道を模した溝付き管内振動流、象の鼻を模した曲がり管内振動流など、時には生体の構造にも着目することで新たな輸送デバイスの開発を実験及び数値解析の両面から行っています。
[1] Kurzweg, U. H. and Zhao, L.,Heat transfer by high-frequency oscillations, phys. Fluid,27-11(1984), 2624-2627.



潜熱を利用した熱エネルギー貯蔵・輸送技術の開発

夜間電力を利用した新しい冷熱の貯蔵・輸送システムとして、直接接触熱交換器でパラフィン液滴群を冷却凝固し冷熱貯蔵を行うシステムを開発しています。空調用冷熱が必要な時には、凝固したパラフィン液滴群を冷水中に混入して効率良い冷熱輸送が可能となります。



呼吸器官内の流れの実験・コンピュータ解析


呼吸器官をガス交換器/熱交換器とみなし、その性能を数値解析、実験により解析しています。生体特有のガス・熱交換メカニズムを模倣して、新規の生物学的エネルギーデバイス/システムの開発にも取り組んでいます。



血流波形における脳動脈瘤内流れのモデル実験

脳動脈瘤の破裂予測に役立てるために、モデルを作成して実際に液体を流し、瘤内の流速分布および壁せん断応力を解析しています。定常流だけでなく、血流波形、正弦的拍動流を与えてPIV計測をしています。



気管から肺胞までの肺内部の気流の実験・数値シミュレーション

気道に入った微粒子の軌道を予測するために、大型放射光施設SPring-8にて取得したマウスの胸部CT画像を基に作成した肺の3Dモデルを使用して、肺内部の気流を数値解析、実験により解析しています。



新型コロナウイルス感染症対策のためのエアロゾル飛散数値シミュレーション

新型人コロナウイルスは、2019年12月に中国の武漢で最初に報告され今もなお世界中で感染が拡大しています。本研究室では医療施設内を対象としたCFD解析を行うことで飛沫の飛散挙動を可視化し感染リスク低減に向けた研究に取り組んでいます。